まとまらないくせ毛をパーマ風ショートヘアに
梅雨の時期は湿気で髪の扱いが大変になってしまいますよね。
くせ毛の対処方法としては、
- 縮毛矯正でくせ毛をまっすぐにする
ということを想像される方も多いのではないでしょうか?
僕のお客様でも縮毛矯正をされている方はたくさんいます。
ですが、
- くせ毛カットでくせ毛を生かした髪型にする
という選択をされる方も多くいらっしゃいます。
そこで今回はくせ毛のカットについて施術例を見ていきながら解説したいと思います。
くせ毛の方は毛量が多く感じることが多い
くせ毛の方というのは「毛量が多くて大変」と感じている方が多いようです。
実際クセも毛量も多いというケースもあるのですが、くせ毛が原因で膨らんで見えてしまっているだけというパターンも実は多いです。
髪を縛った状態でご来店いただいているので、一見かなり毛量がありそうに見えますが、実際は標準的です。
くせ毛だと髪の毛一本一本が押し合ってシルエットが膨張する傾向にあります。
そのため、実際の毛量よりも多く見えてしまうのです。
そんな膨らんでまとまりが悪くなってしまうクセ毛の方はどうしたら良いのでしょうか?
膨らんでしまうクセ毛への対処法
シルエットが膨らんでしまう場合の対処法は主に3つあります。
- 縮毛矯正でクセをとる
- 毛量を減らす
- カットでシルエット補正
縮毛矯正でクセを真っ直ぐにする
くせ毛が真っ直ぐになれば、髪の毛一本一本が押し合うこともなくなるのでボリュームはダウンできます。
あまりにクセが強い場合は、縮毛矯正も選択に入れると良いと思います。
毛量を減らす
膨らんでしまう髪に対して真っ先に考えることは毛量を減らすということではないでしょうか?
あながち間違いではないのですが、やり方を間違えると逆に膨らみます。
例えば、スキバサミで一生懸命すいた場合、上の写真のようなクセ毛の方はフワフワしてまとまりが悪くなってしまいます。
毛束を作るように間引くカットをすると毛量を減らしながら、まとまりもよくすることができます。
ですが、毛量調整だけではやはり限界があります。
そこで必要になってくるのが、ベースカットの段階でシルエットを補正してしまうということです。
カットでシルエットを補正する
ヘアスタイルにはボリュームが出ても問題がない箇所というのがあります。
例えば後頭部やトップです。
逆に、ボリュームが出ると髪型としてバランスが悪い箇所というのもあります。
特に耳後ろの部分は重さがたまりやすく、重たいままだと野暮ったい印象になりがちです。
毛量調整以前に長さを切るベースカットの段階である程度、ボリュームの位置を調整することで、くせ毛の収まりがよくなります。
骨格のカバーをしたり、シルエットを補正しやすいのはショートヘアです。
なのでくせ毛を生かした髪型というのは基本的にボブよりも短いスタイルが多いです。
もちろん例外もありますが…
中途半端な長さでカットすると扱いづらくなってしまったり、結局まとまりが悪く再現ができなくなってしまうことが多くなります。
やりたい髪型が色々かとあると思いますが、こればかりは一人ひとりのクセ毛の特徴に合わせて行く必要があります。
くせ毛はちょっと変わったハサミで切る
上の章でも少し解説しましたが、くせ毛の方をスキバサミだけで軽くしようとすると、毛先がフワフワとしてまとまりがなくなり、余計に膨らんだり、広がってしまう傾向にあります。
なので僕は毛量調整の際には先が曲がったちょっと変な形のハサミをよく使っています。
この先が曲がったハサミはスライダーと言って、髪の毛を自然に滑らせながらカットすることができます。
このハサミで間引くようにカットするとくせ毛の方も扱いやすい髪型にすることができるのです。
ちなみに通常のハサミでスライドカットするとハサミが髪を捉えすぎてしまい、髪を傷めてしまいます。
スライダーだと上手に毛を逃しながらカットができるので、カット後の手触りも良好になります。
細い調整ができるので再現性も高まります。
仕上がり
すっきりしたいとのことでバッサリとカットさせていただきました。
横から見たフォルムがとてもきれいだとお褒めいただきました。
今回はくせ毛のカットについて解説してみました。
くせ毛を生かしたショートヘアに挑戦されたい方はぜひご参考にしてみてください。