縮毛矯正とカットで多毛で膨らむくせ毛を理想のショートヘアに
くせ毛だとショートヘアにすることを諦めてしまう方も少なくありません。
伸ばして、縛って…
というようになんとか癖をまとめている方も多いのではないでしょうか?
くせ毛に対するアプローチは大きく分けて2つです。
- カットでくせを生かす
- 縮毛矯正でくせを伸ばす
くせの種類によってはカットでパーマ風にすることができますが、今回はお客様の強い要望もあり、縮毛矯正を選択しました。
縮毛矯正にはメリットもありますが、デメリットもあります。
縮毛矯正をする際の注意点などを書いていきたいと思います。
施術前の状態
腰までありそうなスーパーロングです。
大きくうねるクセがあり、また毛量が非常に多いです。
毛量が多いあまり、ヘアアレンジなどの際に
ピンをゆるく止めると反発して取れてしまうほどだそうです。
昔ショートヘアにしたときは襟足が浮くからという理由で刈り上げをされてしまったとのこと。
それ以来は長めのヘアスタイルをキープされていたようです。
ショートヘアにはしたいけど刈り上げはしたくない…
そんな時に「襟足が浮く生え癖があってもショートヘアにできる!」というこちらの記事を見たのがきっかけでご来店いただいたようです。
https://favour-hair.com/before_after/float_nape_short_cut/
ありがとうございます!
お客様の悩み
お客様の悩みをまとめると大きく分けて3つになります。
- 襟足が浮くためショートにすると刈り上げられることが多い
- とにかく多毛でいつもモサッとした印象になってしまう
- うねる癖がとにかく苦手
お客様としてはとにかくボリュームを抑え、シュッとしたまとまりのあるショートヘアにしたいそうです。
悩みごとに解決策を順番に解説したいと思います。
襟足が浮く生えグセに対する対処法
めくってみると見事に襟足が浮き上がっております。
これだけ長さがあっても浮いているということは、それだけ生えグセが強いということ。
もし普通にカットしてしまうと、この部分が押し上げてきて襟足が浮いた不自然なショートヘアになってしまいます。
浮くだけでなく、片方に寄るような強い生え癖もあります。
生え癖に関してはカットで修正します。
もちろん、刈り上げずに自然なショートヘアにします。
ちなみによくある勘違いですが縮毛矯正で襟足の浮きを抑えることはできません。
縮毛矯正で生え癖は直せません!
縮毛矯正の薬剤を根元からつけてしまうと、根折れと言って根元付近の髪が折れてしまい、ひどくダメージしてしまいます。
また、縮毛矯正時にお客様が熱いと感じるくらい根元からアイロンで伸ばそうとすると、同様に根元に折れるようなくせがついて治すのにものすごく時間がかかってしまいます。
実は縮毛矯正は根元(毛穴)からかけることができません。
生え癖を縮毛矯正で治すことはできないのです。
襟足が浮くような生え癖はカットでこそ解決する必要があります。
襟足の毛流れを考慮し、最適なカット方法で襟足の癖を抑えます。
Point
- 縮毛矯正で生え癖を抑えることはできない
- 襟足の浮きはカットで抑える
多毛でうねり膨らんでしまうのを抑える
まずはヘアドネーションをするために縛ってから粗切りしました。
※いただいた毛束は後日、JHDAに送らせていただきます。
切ってみるとお客様の髪の状態がよくわかります。
毛量が多いため、モサッと膨らんでしまっています。
さらに緩やかな癖があるので余計に膨らみやすくなっています。
カットで毛量を取るのはもちろんですが、こういったケースの場合、膨らみを抑えるためには縮毛矯正も選択の一つとしてありだと思います。
一本一本がまっすぐになることで全体のボリュームをダウンさせることができるからです。
うねる癖を抑える
うねる癖を抑えるために何をすべきなのか理解するために
まずはカットの削ぎ(すくこと)と癖の関係をものすごく簡単に説明します。
- 削ぎを入れると動きが出る
- 削ぎを入れないとまとまりが出る
この2つが基本になります。
削ぎを入れると動きが出る
癖がある方は削ぎを入れることで動きが出て、癖の種類によってはパーマをかけたような髪型にすることができます。
くせ毛を生かすカットに関しては下の記事を参考にしてみてください。
https://favour-hair.com/before_after/haircut_change_curly_hair/
軽さは出ますが、癖を抑えたい場合は逆に癖が強く出てしまうこともあります。
削ぎを入れないと動きが出にくくなる
削ぎを入れないことである程度まとまりが良くなり、うねりが落ち着く例はもちろんあります。
それでもくせ毛の方の髪をを完全にまっすぐにすることはできません。
ある程度はスタイリングが必要になります。
まとまりが良くなりますが、重たい髪型になります。
また、あまりに毛量が多い場合、ただの重たい髪型になってしまう可能性が高いのです。
まとまりと軽さの両方が欲しい場合
今回のお客様はかなりの多毛のため、ショートヘアにするためにはどうしても毛量を取る必要があります。
ですが、毛量を取るとどうしても少しうねりやすくなります。
そこで縮毛矯正をすることにしました。
軽さとまとまりの両立をするにはこの方法が今のところベストな手法だと思います。
Point
- 削ぎを入れると軽さが出るが癖がより出る
- 削ぎを入れないとまとまりが出るが重くなる
- まっすぐで軽さも欲しい場合は縮毛矯正がおすすめ
仕上がり
カットと縮毛矯正をした後の仕上がりです。
もちろんブラシは使わず、手で乾かしただけの仕上げています。
縮毛矯正をかけても綺麗な丸みのあるショートヘアになりました。
縮毛矯正はまだまだ「シャキーン」ってなるイメージがまだあるようですね。
大丈夫です。なりません…
襟足の浮きも刈り上げずにカットだけで対処。
手触りもサラサラで良い仕上がりになりました。
これにはお客様も大満足!
ビフォア・アフター
縮毛矯正とカットで別人のように生まれ変わりました。
繰り返し書きますが、襟足の浮きを抑える技術などはカットがものを言います。
縮毛矯正だけかければ襟足の浮きが治るというわけではないのでご注意ください。
初めて理想のショートヘアになったそうです
美しい後姿ですね!
初めて理想通りのショートヘアになったそうです。
後日ご家族やお友達にもとても好評だったとご連絡いただきました。
ありがとうございます!
よかったですねぇ〜
皆さんも理想の髪型を手に入れてみませんか?