クセ毛カットで「できること」と「できないこと」について解説します
今回の記事はクセ毛でお悩みの方にはぜひ一度ご覧いただいて欲しい記事です!
くせ毛を縮毛矯正はせず、カットだけでなんとか綺麗にしたいと思う方も多いと思います。
インターネット上にはくせ毛のカットにまつわる様々な記事が氾濫しております。
それを読んだ方々が「カットだけでなんでもできるんだ」と勘違いされるケースも残念ながら増えていると感じます。
これは少し問題だなと思いましたので、今回はくせ毛カットでできること・できないことについて解説することにしました。
ブログ見てご来店のお客様
初めましてのお客様。
普段は髪を結いていることが多いとのことです。
髪をほどくとすぐに広がってしまい、写真のようにヘアスタイルのボリュームがどんどん大きくなってしまうことが悩みのようです。
色々とご要望を聞いてから
くせ毛カットでできること・できないことについて色々とお話をし、それからどんなヘアスタイルにするか考えていきました。
クセ毛カットでできること
くせ毛をパーマ風に生かせる
波状毛の方はもともと髪質がパーマっぽい形状をしています。
そのため、カットだけでパーマのような質感の髪型を作ることができます。
ショートヘアにできる
くせ毛の方はショートヘアが一番向いています。
切れ毛に多い方にありがちですが、長いとパサパサして見える部分の面積が増えます。
するとなんだか髪が傷んで見えてしまうようになります。
短くしてしまった方がくせ毛特有のパサツキが目立たなくなります。
また短い方がシルエットをコントロールしやすくなります。
ショートヘアは
- ボリュームを抑えるべきところ
- ボリュームが出ても良いところ
というのがあります。
短くしても良い場合はいらないところのボリュームを大胆に削れるので、コンパクトに収めることができます。
レイヤーを入れたスタイルにできる
レイヤー(段)を入れたスタイルにすることができます。
段を入れないスタイルは横に膨らんでしまいやすいため、向いていません。
段を入れずに大量にすくと余計に広がってしまいます。
段を入れることで毛先を自然に軽くすることができます。
クセ毛カットでできないこと
くせ毛はカットだけでまっすぐにできない
これはよく勘違いされる方が多いようなので一応書いておきます。
くせ毛はカットで真っ直ぐにはなりません。
真っ直ぐにしたい方は縮毛矯正が必要です。
元の髪の形状から計算して「この長さだと収まりが良くなる」というのはわかります。
そこを狙ってカットして髪を扱いやすくするのがクセ毛カットです。
確かにくせ毛カットの仕上がり写真を見ると、人によってはクセが落ち着いたように見えるのかもしれません。
ですが、真っ直ぐになっているわけではないんです。
ヘアカタログと同じスタイルにはできない
クセを生かすという選択をする場合、髪の毛は一人一人個性のある動き方をします。
ヘアカタログのようなアイロンでスタイリングしたような髪型とは、なかなか同じようにはできないです。
- ヘアスタイルのこだわりが非常に強い方
- この画像のヘアスタイルとほぼ同じにしたい
という方は縮毛矯正とセットでされた方が結果的に再現性が高まります。
手で乾かしただけで決まる髪型にはできない
基本的にはオイルとワックスは必須です。
そもそもくせ毛はパサツキやすい傾向にあります。
くしを通したときに
真っ直ぐな形状よりも、うねっている方が引っかかりやすそう
というのは、なんとなく想像できるのではないでしょうか?
くせ毛はそもそも摩擦によるダメージで傷みやすいわけです。
実際、切れ毛がたくさんある状態の方が多いです。
切れ毛があればそこがまたうねって表面に出てくるのでチリチリパサパサに見えてしまいやすくなります。
これをカットだけでなくすことはできません。
(ベリーショートくらい切っても良いなら話は別ですが)
オイルやワックスをつけることでそういったアホ毛も収まりが良くなります。
やったことがないことは難しく感じるのかもしれませんが、
慣れれば誰でも上手にできるようになります。
ボブのような段のない髪型はあまり向かない
これは特に膨らんでしまいやすい髪質の方に当てはることです。
段を入れないと横に膨らみやすくなってしまいます。
ボブっぽくカットするというのはあまり向いていません。
こんな方は縮毛矯正を検討された方が良いかも
- 髪に艶を出したい
- ヘアケア剤は一切使いたくない
- スタイリングは乾かすだけが良い
癖が強い方で上記の3つに当てはまる方は、残念ながらカットだけでその悩みを解決することは不可能です。
とにかく楽をしたいという方は縮毛矯正を検討された方が良いと思います。
縮毛矯正については色々と誤解されている方が非常に多いようなので、
下のリンクから他の記事もぜひご覧ください↓
https://favour-hair.com/category/straight/
癖毛を生かしたカットの仕上がり
あまり襟足の長さを切りたくないとのことでしたので、
レイヤー系のショートヘアにカットしました。
ミニウルフやウルフショートと言われる髪型です。
最近はこういったウルフ系のショートヘアが流行しています。
毛先がちょっと跳ねることでくびれができ、シルエットにメリハリが生まれます。
くせ毛カットの技法について
従来通りのカットの方法では、このようなヘアスタイルにはできません。
教科書通りのカットをしたら、ボリュームが出て大変なことになります。
そこでボリュームを抑えようとたくさんスキバサミですいた暁には、
髪はさらに軽くなりふわふわと膨らんでしまうことでしょう。
くせ毛のカット方法についてはこの数年間で色々と研究し、今ではオリジナル技法を編み出すまでに至りました。
カットの方法について少し解説すると、
少しでも髪のボリュームを抑え、扱いやすくするために、
僕は頭部を5つのセクションに分けて考えています。
セクションごとに
ここは襟足の部分
ここは後頭部の丸みを作る部分
・・・
というように役割があり、それぞれ分割してカットすることで、綺麗なシルエットを作ることができるようになるのです。
毛量調整も必要最低限に抑えることができるのでカットの再現性も高まります。
くせ毛カットのビフォア・アフター
どのくらいの長さでカットするのか?
どんなシルエットにするのか?
緻密な計算をしてカットをしています。
まとめ
今回は
- くせ毛カットでできることとできないこと
- くせ毛を生かすカット
について解説しました。
くせ毛の方にご提案できる施術としては主に3パターンあります。
- くせ毛を生かしてパーマっぽく仕上げる
- くせ毛を縮毛矯正で真っ直ぐにする
- くせ毛を少しだけ緩くする
くせ毛を扱いやすくする方法は髪質によって変わってきます。
お悩みの方は一度ご相談いただければと思います。
もっと色々読んでみたいという方は以下の記事もおすすめです。
くせ毛を真っ直ぐにする記事
多毛で爆発してしまう癖毛をph移行還元で縮毛矯正しスッキリショートヘアに
くせ毛を緩くする記事