中途半端に伸びている縮毛矯正の修正例
縮毛矯正をかけているのに髪が扱いづらくて大変。
そんなお悩みをお持ちの方もいると思います。
扱いづらいのは多くの場合、
- くせが残ってしまっている
- 毛先が真っ直ぐにすぎている
という2つのケースに集約されるようです。
今回はそんな両方の原因が重なってしまい、扱いづらくなってしまっている例を紹介したいと思います。
丸みが残るようにかけて欲しいと伝えたが…
ブログを見てご来店いただきました。
2ヶ月前に他店で縮毛矯正とカットをしているそうです。
1年前にも同じお店で縮毛矯正をかけたそうです。
1年前にかけたときは癖が真っ直ぐになって扱いやすくなったようのですが、毛先が真っ直ぐすぎてシルエットに丸みが出ないことが悩みだったそうです。
そこで2ヶ月前に縮毛矯正をかける際に、
「なるべく丸みが残るようにかけて欲しい」
と伝えたそうですが、結果的には全体的にクセの伸びが甘く、扱いづらくなってしまったようです。
こういったパターンは非常に良く聞きます!
丸みが残るようにとお願いすると
「伸びすぎないように優しくかけますね」
といって結局癖があまり伸びないで終わってしまうというパターンです。
優しくかければ良いという問題ではありません。
優しくかける=中途半端にかける
ということなので、結局癖が残って扱いづらくなってしまうことがほとんどなんですよね。
特に今回の例だと去年の縮毛矯正がまだ毛先に残っていたので
優しく(中途半端に)かけたことで
- 毛先はまだ真っ直ぐ感が残ったまま
- 根元は中途半端に癖が残っている
という状態になってしまっていました。
このようなケースでは伸びていない根元の部分と、真っ直ぐすぎる毛先で施術方法を変える必要があります。
さらに、毛先を過剰にすいてあるせいで余計にまとまりが悪くなり、扱いにくい状態になっていました。
過剰にスキバサミですいてしまうとパサパサな印象になってしまうので、毛量を調整する際はかなり気を付ける必要があります。
今回はあまり長さを変えたくないとのことですが、少し毛先を整えて厚みを戻して行きます。
曲げるのではなく自然に曲がるのが理想
毛先だけ曲げると不自然になりがち
内巻きになるように縮毛矯正をかけたい場合
多くの美容師がまず考えることは毛先を内巻きに曲げることです。
それで毛先が曲がったとして、切ったらどうなるのでしょうか?
また不自然な真っ直ぐに戻ってしまいますよね。
根元から中間部分が真っ直ぐすぎると、毛先だけ内巻きになっていたとしても、不自然な仕上がりになります。
カットするたびに毛先の内巻き部分がなくなってしまうとなら、
毎回毛先まで縮毛矯正をかけなければならなくなります。
髪の負担がかなりかかってしまいそうなのはなんとなく想像できますよね。
なので毛先だけ曲げるのではなく、全体的に自然に内に曲がるような矯正を目指すべきだと僕は思うのです。
髪が自然に曲がるためのポイント
毛先が曲がるかどうかは2つポイントがあります。
- 熱変性を抑える
- 根元の立ち上がり
そもそもの根元の立ち上がりが重要になります。
根元が潰れると毛先がはねやすくなってしまいます。
根元の縮毛矯正をかけるだけでも実は違いが出ます。
これはあくまでも初めてかける場合の話です。
今回の例のようにすでに真っ直ぐすぎになってしまっている場合は、曲げるしかありません。
伸びが甘かった部分と毛先の修正
伸びがあまい内側の部分と毛先の部分で施術方法が変わります。
今回の例では根元付近はしっかりクセを伸ばし、毛先の真っ直ぐすぎる部分は曲げる施術をします。
薬剤の塗り分けはもちろんですが、根元と毛先でアイロンの仕方を変え、理想の形に修正をしていきます。
仕上がり
今回も乾かしただけの仕上がりです。
仕上げにアイロンは使用しておりません。
シルエットに丸みを残しつつきれいにクセを伸ばすことができました。
ツヤツヤです。
ビフォア・アフター
癖が残ってしまっていた内側の部分もきれいに伸びています。
きれいに内巻きになり、感動していただきました。
パサついていた毛先もまとまりができ、艶が戻りました。
ほんの少しカットするだけでもシルエットが変わります。
毛先のまとまりも少し戻りましたが、今後しばらくは毛先を整えながら伸ばしていくとさらに扱いが良くなっていくと思います。
縮毛矯正のお直しは難しいのでお店選びは慎重に
縮毛矯正のかけ直しは実はかなり難しい技術です。
お直しをして失敗してしまされてしまうケースもよく聞きます。
あまり縮毛矯正に力を入れていないようなお店でお直しをするのはリスクが高いと思います。
理想なのは一発できれいに伸ばすことです。
何度もお直しをするのはあまりおすすめではありません。
縮毛矯正でお悩みの方は一度ご相談ください。