癖が強く、ダメージがある髪は縮毛矯正をしても伸びにくい?

2023年9月24日

初めてご来店くださったお客様から

「縮毛矯正をかけたのに、今までちゃんと伸びたことがありません・・・」

「癖が強い髪だからかかりにくいのですか?」

こういったお悩みのご相談をよく受けます。

せっかく矯正をかけたのに綺麗に伸びてなければ、本当にガッカリですよね?

そこで今回は、お客様の施術例を元に

強いくせ毛は伸びにくいのかについて解説していきたいと思います。

 

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ブログを見てご来店いただいたお客様

こちらのお客さまは、「カラーの色持ちが悪く、すぐ色が抜けて明るくなってしまう」

そして、「縮毛矯正がなかなかかからず、すぐに癖が戻ってしまう」

というお悩みでご来店されました。

 

いつも縛っているそうですが、ご来店時は内側がかなり濡れた状態でした。

剛毛のためドライヤーをかけてもなかなか乾かず、いつも半乾き状態なのだそうです。

 

 

癖が強く、ダメージもしている

お客さまの髪の状態は、元々の癖の強さに加え、今までしてきたカラー、矯正、日頃の

手入れなど、複数の原因が絡んでとてもシビアな状態でした。

よくご覧いただくとわかるのですが、

中間から毛先のあたりは今までにしてきたカラーと縮毛矯正の履歴が残っています。

 

根元の部分にはカラーの履歴があり、何度も繰り返し染めてきたことがわかります。

 

また毛先の部分には、いわゆるビビり毛(ポーラス毛)も混じっていて、

矯正したのに癖が戻ってしまっているのがわかります。

 

特に毛先はカラーと矯正の繰り返しによって、かまりスカスカパサパサな状態です。

全体的に切れ毛も多いため、この状態で矯正をかけて綺麗に伸ばすのは、大変難しい施術になります。

 

癖が強いと伸びない?

結論から言うと「癖が強いと伸びない」ということはありません。

どんな強い癖でもしっかり伸ばすことはできます。

それではなぜ、ちゃんと伸びないことがあるのでしょうか?

その点について、これからわかりやすく解説していきますね・・・

 

世間の一般的な美容室では、矯正用の薬剤に、アルカリが多く配合されたものを使用しています。

 少し専門的な話になるのですが、アルカリというのは、

キューティクルを開き、薬剤を浸透させやすくする効果があります。

薬剤が浸透すると髪がブヨブヨに膨潤し、柔らかい状態になるのです。

この作用を軟化と言うのですが、軟化することによって髪の(癖である)結合を切って、伸ばすことができるのです。

しかしダメージのひどい髪にアルカリが多く配合された薬剤を塗布すると、

健康毛に比べ、軟化が早く起こってしまいます。

 

軟化させすぎるとチリチリになるリスクが高いため、

ここで焦って早く流してしまう美容師さんがとても多いのです。

 

薬剤の反応が不十分なまま流してしまっら、伸びないのは当然の結果ですよね・・・

また一般的なアルカリ矯正の薬剤はアルカリ度が高すぎるので、

ダメージの強い髪に塗布すると、さらに髪を痛めるリスクも高まります。

 

なので僕の場合はph移行還元という技術を使い、ダメージは最小に

じっくり時間をかけて結合を切って伸ばしてゆきます。

 

 

矯正が終わって濡れた状態

ひとまず、矯正が終わって、乾かす前の状態です。

矯正が終わった髪は、毛先までしっかり張りとコシが出ています。

濡れた状態でも良い状態なのがわかりますね。

それではここから乾かしていきますよ〜

 

仕上がり

乾かし終わりました。

剛毛でなかなか乾かなかった髪も、サラサラに乾いています。

毛先のダメージは部分は少し切らせていただきました。

なかなか難しい施術ではありましたが、綺麗に癖が伸びてくれて本当に良かったです!

 

そしてお客さまのご希望で、最後は毛先を巻いて仕上げました…

とっても可愛くなりましたね!

 

ビフォア・アフター

癖の強い髪でも、このように綺麗に伸ばすことは可能です。

継続して通っていただくと、ダメージの改善もできますよ。

 

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