ブリーチ毛の縮毛矯正で丸みのあるショートボブを作る
今回は全頭ブリーチをされているくせ毛のお客様を、縮毛矯正してショートヘアにした施術例の紹介です。
ビフォアの状態
全体的にうねりが強いです。
写真だとお店の照明の関係もあり、暗く写っていますが、一回のブリーチでできる15レベルくらいの明るさです。
サイドの部分も含めてうねりが強いのでこのままでは膨らんでしまいます。
全体的にヘアカラーによるダメージはありますが、このくらいの状態であればまだまだ髪に余力があります。
ここから縮毛矯正をかけて自然な内巻きのショートヘアにしていきます。
ブリーチ毛でも毛先に丸みをつけることは可能?
ブリーチ毛でも毛先に丸みをつけながらかけることは可能です。
使用する薬剤はもちろん重要ですが、矯正時のアイロンのやり方で丸みをつけていきます。
もう毛先に縮毛矯正がかかっていて毛先が真っ直ぐすぎる場合は、デジタルパーマの工程で曲げていきます。
デジタルパーマと聞くと、「痛んでしまうのでは?」というイメージがある方もまだまだいらっしゃるようですが、毛先を曲げるために使用する薬剤は全く異なります。
必要最低限の力で少し内に入るように毛先を曲げるので心配はありません。
毛先に丸みをつけるのがもう難しいケース
毛先に丸みをつけるのが唯一難しい時があります。
それはビビリ毛の修繕を行う時です。
ブリーチだけでなく、ヘアカラーやアイロン、矯正などのダメージも重なっているとポーラス毛(いわゆるビビり毛)になっているケースも多いです。
そういったところは縮毛矯正ではなく、ビビリ毛の修繕を行うことになります。
このチリチリな部分を補正するためには、ある程度髪をまっすぐにする必要がどうしてもあります。
そういった場合は、ご自分でアイロンで内巻きにスタイリングしないときれいな丸みは出ません。
ブリーチ矯正の仕上がり
乾かしただけのアイロンなしの仕上がりです。
今回はカラーもしています。
色は透明感のあるシフォンベージュにしました。
ツヤが出ましたね!
今回の施術ではカラーもしていますが、僕はカラーと縮毛矯正の同日施術は推奨しておりません。
スケジュール調整が難しい場合などやむを得ずやることもありますが、基本的に髪に良いことはあまりありません。
後ほどご説明しますが、なるべく傷ませたくない方はスケジュールを調整して、別日にしていただいた方がクオリティはさらに高くなります。
ビフォア・アフター
うねりが取れただけでなく、キレイな丸みをつけることができました。
なぜカラーと矯正は別日の方が良いのか?
ヘアカラーと縮毛矯正の酸化剤には大きな違いがあります。
ヘアカラーはアルカリ性です。縮毛矯正の酸化剤はやや酸性のものが多いです。
そのため、せっかく酸性で引き締まった髪の毛が、ヘアカラーのアルカリ剤でまた膨潤してしまうと、髪に負担がかかってしまいます。
カラーもする方は縮毛矯正をしてからしばらく経ち、髪の状態が安定してからする方がオススメです。
カラーが先か縮毛矯正が先か?
根本のリタッチ部分があまり伸びていない場合
ブリーチをしてから2ヶ月以内、根本の伸びが2cm以内のような場合です。
この場合は先に縮毛矯正をしてから1〜2週間あけてカラーをするのがベストです。
根本のリタッチの部分が伸びている場合
これは根本と毛先のダメージの差がどのくらいあるかによりますが、毛先がブリーチされている場合は根本のリタッチを先にすることをお勧めします。
根本と毛先のダメージの差が激しい場合は、一度根本のブリーチのリタッチをして、根本と毛先の状態を揃える必要があります。
このような方法で施術した方が、根本から毛先まで縮毛矯正の薬をある程度統一できるので、黒髪とブリーチ部分のつなぎめもキレイに伸ばすことができるようになります。
ダメージのレベルによって変わってくるので心配な方は必ずご相談ください。
もうブリーチをやめる場合
根本(黒髪の部分)と毛先(ブリーチ毛)の薬剤を塗り分けて対応します。
このつなぎめを伸ばすのが非常に難しいと言われております。
かなり正確な塗り分けの技術が必要とされるので高難易度の施術になります。
ブリーチ矯正でショートヘアにする方法まとめ
ブリーチ毛でも縮毛矯正でキレイに内巻きにしてショートヘアにすることはできます。
ただ、すでに矯正がかかっていて毛先がまっすぐすぎる場合などは、デジタルパーマで修正する必要もあるかもしれません。
ブリーチをしてから時間が経っており、根本が3cm以上伸びているような場合は、先にブリーチのリタッチをしてから縮毛矯正をするのがおすすめです。
ブリーチしていても縮毛矯正してショートヘアにできるか心配な方は参考になさってください。