美しい顔ってどんな顔?美人と黄金比の関係
※2018年6月13日更新
似合わせが得意な美容師のSakurai Takuyaです。
美しい顔ってどんな顔?
そう問われて皆さんはどんな顔を思い浮かべるでしょうか?
実は美しい顔には一定の法則があるのです。
今回は似合う髪型についてお話しする前に、まず知っていただきたい重要な美の法則についてお話したいと思います。
美しい顔とは?平均顔仮説
美人とはどんな顔なのでしょうか?
顔が小さい?
目が大きい??
???
実は美しい顔とは
平均化して個性がない顔
ということがフランシス・ゴールトンという心理学者によって発見されています。
もともとゴールドンは犯罪者の特徴を見つけようとして研究していました。
犯罪者の顔を合成したらきっと凶悪犯特有の特徴が出るはず…
そう考えたゴールドんは当時最先端だった写真を重ね焼きする技術を使って犯罪者の写真を合成しました。
ところが、凶悪犯の顔を合成していくと…
なんと、だんだん犯罪者らしさが消え、ハンサムになっていったのです!
この実験からハンサムや美人は平均的で個性がない顔なのでは?という仮説が生まれました。
美の黄金比と平均顔
人の顔を合成していくと平均化され、美人になっていく…
実はこの平均化された顔には一定の法則=美の黄金比があります。
まずはその美の黄金比を紹介しましょう。
日本人の平均顔は以下のような比率で構成されており、この平均に近いほど美しいと感じる傾向にあるようです。
頭の比率 顔幅:頭頂から顎先=1:1.5
顔の比率 顔幅:額の生え際から顎先=1:1.4
目の比率 頭頂から黒目:黒目から顎先=1:1
目:目の間:目=1:1:1
パーツの比率 頭頂から額の生え際:額の生え際から眉:眉から鼻下:鼻下から顎先
=0.5:1:1:1
唇の位置 鼻下から唇下:唇下から顎先=1:1
Eライン 鼻の先端から顎の先端に引いた直線上より内側にくちびるがあるのが理想。
この「平均」に近い顔立ちであればあるほど、一般的に「美しい」とされる傾向にあり、「平均」との差がその人の個性と言えます。
言い換えれば、美人とは個性のない顔なのです。
以前、テレビで見たのですが、似顔絵捜査官と言って犯人の似顔絵を描く仕事があります。
その方によれば美人ほど特徴がなく、目撃者の記憶をうまく引き出して描くのが難しくなるようです。
そのことも
「美人は特徴や個性のない、一定の比率に基づく顔である」
という事実を裏付けているような気がします。
美しい顔は可愛い顔なのか?
このような黄金比で構成された顔を美しいと人は認識しやすいのですが、実はただこの平均顔に近づけようとすると「可愛く」はなりません。
美の黄金比で構成された顔はバランスのとれた「美しい顔」であることは間違いないのですが、日本人の思う「可愛い顔」とは違うのです。
そこで次に紹介する美人コンテスト平均顔というものが必要になってくるのです。
美人コンテスト平均顔
平均顔仮説と言って多くの人の顔を重ね合わせていくと上記のような黄金比率に近づいていく…
ところが、その後の研究で一般人の顔をいくら重ね合わせても、ある程度重ねるとそれ以上魅力が上がらないことがわかりました。
そこでもっと魅力的な顔を作ることはできないのか?
と考えたのがカニンガムでした。
一般人ではなく美人コンテストに出るような人々の顔を合成したら、もっと魅力的な顔を作れるのでは?
そんな仮説から生まれたのが美人コンテスト平均顔です。
美人と思われる顔を合成した結果
目が大きい、顎の長さが短い、鼻が小さい・・・
などのように
美人コンテスト平均顔は幼く見える傾向
があることがわかったのです。
大きな違いは鼻下から顎先までの距離です。
頭頂から額の生え際:額の生え際から眉:眉から鼻下:鼻下から顎先 = 0.5:1:1:0.9
というように少し鼻下から顎先までの距離が短くなっています。
顎の長さが短くなることで相対的に目の高さが低く見え、童顔に見えるようになっているのです。
特に日本人はこの少し童顔くらいの顔を美しいと感じる傾向にあります。
実際に美人と言われる芸能人の比率を測ってみると、鼻下から顎先までは0.85〜1くらいと多少幅がありながらもほぼこの比率に当てはまりました。
興味のある方は一度自分の顔の比率を定規で測ってみましょう。
平均顔と美人コンテスト平均顔の比較
左右の違いは顎の長さだけです。
左の平均顔と比べると、顎が短い右の美人コンテスト平均顔の方が少し可愛らしく見えませんか?
これは鼻下から顎先までの距離が短くなったことで目の高さ低くなったことも影響しています。
※逆に幼顔するのではなく、もっと縦長の大人顔にしていくと魅力が減っていくことがわかっています。
まとめ
まとめると以下の公式ができます。
- 美しい = 大人顔
- 可愛い = 幼顔
美人とか可愛く見えるためには特に顔の下半分の長さが重要になります。
顔の下半分が短ければ魅力的に感じる人が増えます。
顔の下半分が長くなればなるほど魅力は半減していくことがわかっています。
まずはあなたの顔の比率を把握しましょう。
今回紹介した比率に近づくほど「美しい顔」と言えます。
逆に言うと「美の黄金比から外れた部分」というのがあなたの個性であり、場合によっては「あなたの美しくないところ」とも言えます。
そこで、これから紹介する「似合わせ」というものが必要になるのです。
この美の黄金比から外れた部分を錯視(目の錯覚)を利用して補正しよう
というのが『Sakurai Takuyaの似合わせ理論』です。
次回から似合わせについてもう少し掘り下げて解説していきたいと思います。
(平均顔がなぜ美しいと感じるのかは様々な仮説があります。単純接触効果と言って平均的な顔は日頃よく目にするので親しみを感じるのかもしれないという仮説があります。また、人が幼い顔を好む傾向にあるのは子孫を残すという生物学的な観点から考えた時にやはり若さが重要なのではないかという仮説もあります。)
※ 画像の絵はすべて比率を計算した上で「ibis paint」というアプリを使って筆者が描いています。